アーカイブ:2015年1月

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繰り返す

20代の終わり、結婚して子どもができたころ「くりかえす」という詩を書いた。〈くりかえしてこんなにもくりかえしくりかえして…〉と続いていくのだが、毎日の暮らしの繰り返しに飽きるのが、まだ新鮮だったころの作かと思う。

詩にも繰り返し(リフレイン)という技法があるけれど、繰り返すことには意味を強調すると同時に、言葉を音楽化する働きがあるから、あまりたくさん使うとかえって意味が薄まってしまう。その点音楽はうらやましい。〈変奏〉という技法で、繰り返しながら主題を発展させることが出来るのだから。

長いあいだ書く仕事、話す仕事を続けていると、自分を繰り返しているんじゃないかと不安になる。何度繰り返しても、自然はいつも新しい。言葉を自然の次元で発することが出来たらというのが、ぼくの見果てぬ夢。(俊)

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