アーカイブ:2013年11月

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路上の詩人

路上で自作の詩を売っている人を今でも時々見かける。むかし城米彦造という詩人がそうだった。現代詩の雑誌に活字で発表して、出版社から本を出していたぼくは、手書きでガリ版刷りの手作りの詩集を、ちょっと上から目線で眺めながらも、そこに何か違う可能性が秘められているのを感じていた。

これも何年も前のことだが、路上で自作朗読をやったことがある。自分で始めたのではなく、ラジオかテレビの企画だったと思う。人通りの多い渋谷のパルコの前でどんな詩を読んだのかもう覚えていないが、誰ひとりとして聞いてくれなかったし、振り返る人すらいなかったのを覚えている。
路上で売るにしろ、ウエブ上で売るにしろ、作品そのものが問題なのは同じだ。城米さんの詩がぼくは好きだった。今どうしているかなあ。 (俊)

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詩の値段

依頼されて詩を書くと、おいくらお払いすればいいでしょうかと訊かれることがある。困る。詩は金銭と馴染まないからだ。本来FREEなものだからだ。フリーだから自由であるかわりに無料でもあるのだ。

と大見得を切ってしまうと、原稿料も印税も著作権使用料も要りませんということになって、これも困る。こちらの気持ちとしては、基本的に相手の言い値でいいのだが、いま始まっている〈ポエメール デジタル〉の場合は、こちらが値段を決めなければならないので悩んだ。

週1篇、月4篇で¥800、行数に関係なく1篇¥200、これが適正な値段かどうかは、主として詩そのものの価値とは関係がないところで決まる。安いと言う人もいれば高いと言う人もいる。沢山の読者が買ってくれれば、値段は下げられるのだが、読者の数を予想するのは難しい。 (俊)

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【メルマガ】11月のプレゼント

11/8に創刊した俊太郎さんのメールマガジン、
「谷川俊太郎のポエメール デジタル」。
試行錯誤しながら、ただいまvol.3を準備中です。

俊太郎さんの家には、「未刊詩」と題された引き出しがあります。
詩集に収録していない詩をストックしておく場所なのですが、
その中から、うーんうーんと悩みつつ、
毎回メルマガに載せる詩を選んでいます。
どれもこれも、早くみなさんに読んでいただきたいものばかり。
毎週金曜、だいたい18時ころに配信しますので、どうぞお楽しみに!

さて、メルマガでは、ご応募いただいた方のなかから、
毎月4名の方に俊太郎さんの著書をサイン入りでプレゼントします。
時には本に限らず、CDやDVDが混じることも。
11月のプレゼントが決まりましたので、さっそくお披露目を……。
(プレゼントする本やCDのセレクトは、俊太郎さんによるものです)

【プレゼントその1】
『スヌーピーのお菓子絵本』
原作:チャールズ・M・シュルツ、料理:ジューン・ダットン、
訳:谷川俊太郎 (復刊ドットコム)

【プレゼントその2】
『日本語を味わう名詩入門19 谷川俊太郎
編・萩原昌好(あすなろ書房)

 

【プレゼントその3】
『読む時間』 写真:アンドレ・ケルテス(創元社)

 

【プレゼントその4】
CD「モーツァルトのメッセージ」 ソプラノ・ピアノ:立石博子、

指揮:西脇義訓、ウエスト・サイド・アマデウス・オーケストラ、
お話・朗読:谷川俊太郎

応募は11月末日まで受付中!
当選者には、賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。
毎月応募が出来ますので、ふるってご参加ください。
メルマガや詩の感想なども添えていただけると、とってもうれしいです。
(スタッフ 川口)

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アナログとデジタル

〈立ち話〉を読んでくれる人たちはどんなことに関心があるのだろう。〈紙と鉛筆〉は四千人もの人たちが読んでくれたらしいが、〈ポエメール デジタル〉はその半分以下。分かるような気がする。

日本語の紙と鉛筆には暖かみがある。子どものころを思い出す人もいるだろう。それに対してデジタルは外国語だ。まだ僕らのからだにも暮らしにも馴染んでいない。言葉の意味、響きのひろがりが違う。

ぼくは近ごろウエブの配信で好きなクラシックを選んで聴く事が多いけれど、ときどき手でぜんまいを巻く蓄音機で78回転のSPレコードを聴きたくなったりする。

でも究極のアナログである詩も、ひろく読者に届けるにはもはやデジタルを避けては通れない。 (俊)

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メールマガジン創刊のお知らせ

みなさまこんにちは!
今日から11月ですね。

さまざまな形で詩を届ける試みを続けてきた俊太郎さんが、
このたび、新たにメールマガジンを創刊いたしました。
その名も「谷川俊太郎のポエメール デジタル」。

お申し込みは本日からスタートし、
第1回目の配信は11月8日からとなります。

俊太郎さんからのコメントは、本日の「立ち話」をどうぞ。
購読お申し込みは、「まぐまぐ!」ページからご覧ください。

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〈お知らせ〉

毎週金曜日は、谷川さんから詩が届く日。
今度の「ポエメール」は、メールマガジンという形で、
あなたのPC、携帯に直接お届けします。

雑誌・新聞・PR誌などに発表された、
詩集に収録されていない詩を中心に、
ときどき出来たての書き下ろしの詩も混ざります。

詩といっしょに届くのは、1枚の写真。
谷川さんならではの視点で撮られた日常のひとコマを、
本人のひとことコメントとあわせて掲載します。

また、メールマガジン読者限定企画として、
●本人による自作朗読音声のお届け
●サイン本プレゼント企画(毎月4名様)
●Q&Aコーナー
も準備中です。

登録初月は無料です。ぜひご参加ください。
●毎週金曜日、月4回配信(第5週目はお休み)
●月額800円+税

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谷川俊太郎のポエメール デジタル

2012年6月から2012年11月まで、郵送による〈ポエメール〉を6回、読者の手に届けることができました。寄藤文平さんがADとして参加してくれたおかげで、毎回アナログの美しさ、楽しさを満喫しました。

今回はもう少し手軽に、メールマガジンのシステムを使って詩を届けたいと思います。本にはなっていない、新聞・雑誌などに発表した作が主になりますが、ときどき産地直送の書き下ろしも混じります。いったい何人の方が、こんな形で配信される詩を買ってくださるのか、心配しながら詩集を出すのとはまた違ったスリルを感じています。 (俊)

*「谷川俊太郎のポエメール デジタル」購読お申し込みは、こちら
*詳細は「近ごろの俊太郎」も合わせてどうぞ。

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