黙って

人のお喋りを聞いているのが苦痛になることがある。自分もお喋りの輪に加わればいいのだが、それが億劫になっている。自分の発するコトバが言葉でしかないということに、嫌気がさしているのだが、それを〈詩〉に近づけようとするときだけ、気持ちが和らぐ。 (俊)

黙って

黙っていたい
木のように
黙っていたい
蟻のように
黙っていたい
空のように

ただ聞くだけ
風を
川音を
人の沈黙を
幼子の
笑い声を

黙っている
花々とともに
一枚の白紙とともに
動きやまない
雲を追って

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